奥多摩の夕倉山~大指山~永栗ノ峰へ縦走登山と再植樹から10年を迎えた吉野梅郷へハイキングに行ってきました。
梅林はちょうど見ごろを迎えていて、満開でカラフルな梅の花が咲く景色が素晴らしかったです。
観光客も大勢訪れていて、春の山歩きを存分に楽しめた1日でした。

2026年3月7日【奥多摩】夕倉山~吉野梅郷 梅が満開の春の登山
今週も梅の花を愛でに梅林登山。前々週の湯河原梅林と前週の越生梅林を経ての今回の吉野梅郷。
梅林三部作の完結編になります。
吉野梅郷はかつて関東随一を誇る梅林であったものの、2014年に国内で初の「ウメ輪紋ウイルス(プラムポックスウイルス)」という感染症の発覚により、全部の梅を伐採。
2016年に国の許可が下りて再植樹が開始され、今年でようやく10年目。
かつての吉野梅郷の姿を知らない自分ではありますが、復活を遂げつつある吉野梅郷を見てみたく行ってきました。

スタートは軍畑駅。高水三山や青梅丘陵ハイキングの最寄り駅になります。
吉野梅郷をただ散策するだけだと物足りないと思ったので、その前にいくつかお初の低山に登ろうとこの駅をスタート地点としました。

時刻はまだ7時半。同じタイミングで電車を降りたのも数名のみで静かな軍畑駅でした。
出発準備を整えている傍ら、目にしたのが美しい朝靄の風景。
前週の経験があるので、「あの霧、もしや花粉か?」と疑心暗鬼にもなりましたが、あれは絶対に花粉ではなかった……はず。

軍畑駅からの登山は過去に何度もありますが、例によってまずは線路沿いを歩いて行きます。
駅前の商店も朝早くから絶賛営業中。軍畑駅の周りには他に店もないので、この商店は登山者にとっては心強い味方でございます。

まず目指すのは夕倉山。
しばらくは舗装路沿いを歩ていくことになります。写真の分岐も左に行けば高水三山ですが、このまま直進。
さらに進むと青梅丘陵の登山口もありますが、それもスルーしてひたすら道路沿いを歩いていきます。

単調な道歩きがしばらく続きますが、朝日の光が差し込む風景が幻想的でした。
前週もこういう景色が見れたのですが、その景色を造り上げていたのはまさかの花粉。今回も身構えてはいましたが、これは紛れもなく朝靄の演出によるもの。
実際、まだ目と鼻も問題なし。そしてこの時期にしては寒く、吐く息も白かったです。

しばらく進んで夕倉一の橋を越えたあたりのこちらが登山口。
1点注意としては、このコースは完全なバリエーションルートです。一般の登山ルートではないので、この先やや手探りで進んで行くことになるのでご承知おきください。GPS地図はあった方が無難。
自分はもう少し先のポイントから取り付いたのですが、おそらくここから入った方が良かったと思います。

明確な登山口の標識がないのでわかりづらいですが、右手に奥多摩工業の作業場が見えてきたら登山口があると思っておきましょう。
こういう年季の入った建物、好きです。
まだ朝早い時間帯でしたが、無骨な作業音が鳴り響いておりました。

夕倉山目指していざ入山!
……したのはいいものの、何だこれは?事前に見聞きしていた情報よりも草がボーボーじゃないか。
とりあえず佇んでいても仕方ないので半ば強引に目の前の斜面を登って行きましたが、入山した個所が悪かっただけで、手前のガードレール脇から登ればもう少しマシだったのかもしれません。
感覚的には左奥の方へ進んで行くのが正解です。

左側へ進んで行くと、こんな感じのはっきりとした尾根道に出れます。
ここまで出ればあとはひたすら直進するだけ。
急登はありますが山頂までの距離は短くて、部分的にマーカーも設置されています。


こうして最初のピーク、夕倉山に到着。
登山口から急登が続きましたが、時間にしたら大したことはなく30分もかからず登って来れました。
標高は411m。低山も低山ですが、こんなバリエーションルートを経てまで登ってきたのはここが多摩100山の1つに選定されているから。
なんでこんな山が選ばれているのか、登ってみてもいまいちピンと来なかったですが、選ばれるだけの理由がどこかにあるんでしょう。

夕倉山からは大指山を目指して稜線を進んで行きます。
ここから先は正規ルート扱いされているだけあって非常に歩きやすい。
緩やかな登山道をひたすら直進して行きます。

途中にあったのがノボリオイゾネというピーク。
展望は全くなく、登山道の途中にある山頂で標識がなければ通り過ぎてしまうような場所でした。

その後も稜線を登ったり下ったり。
大指山までの道は正規ルート扱いされていますが、途中途中で紛らわしい分岐が多くて誤った尾根に入らないように注意が必要です。
こういう道、ひと昔前の自分だったらストレス抱えていたと思いますが、最近になってこういう手探りで進む面白さも感じられるようになってきたのが1つの成長ポイント。

誰にも会わない静かな道。
そんな中でポツンと置かれていたのがこちらの石碑。
人の気配がしない森の中ではインスピレーションが高まるのか、こういう石碑1つにも神秘性を感じます。

その後、惑わしの尾根道がいくつかありましたが、大指山が近づいてくると道も一層歩きやすくなってきます。
ここら辺はもうごく普通の登山道。


途中で目にした鉄塔。
登山中に出くわすと、いつだって真下から見上げたくなってしまう。

その先にあったのがこちらの岩。
なんてことのない岩ですが、妙にオブジェ感があって不思議と惹き付けられました。
RPGで言えばセーブポイントとか何かイベントが発生しそうな、そんな感じ。

その後もひたすら尾根伝いに歩いて行きます。
マイナールートなだけに誰もいないだろうなとは思っていましたが、本当に誰もいなかったです。
大指山あたりはピンクテープが随所に設置されているので目指す方向はわかりやすかったですが、このピンクテープ。よく見てみると……

「花粉対策室」なる文字が書かれていました。
これは一体どこの組織か。
前週の越生梅林で花粉の猛威にさらされた身としては他人事とは思えない。是非とも対策頑張ってほしいです。

こうして2つ目のピーク、大指山に到着。
山頂は展望がなかったですが、すぐ先で視界が開けているのが分かったので行ってみます。

こちらが大指山からすぐのところにある展望ポイント。山間に広がる伐採地でした。
花粉を飛ばす気満々の杉の木が目につきますが、この日初めて視界が開けたのでここでしばらく休憩。
鼻も目もまだ花粉にやられていないのか大丈夫でした。前週に比べたらだいぶマシな状況だったのかもしれません。

その後はこの伐採地脇の尾根道を進んで行きます。
次に目指すのは永栗ノ峰。
右奥の谷底へ通じる下山路もあるようですが、一部道が崩壊しているのか通行止めになっていました。

この後は伐採地を左手に見ながらひたすら登って行きます。
先ほどまでの森のトレイルとは一転しての開放的な道が気持ち良かったです。

登った先で林道と合流。
ここから先は道なりにしばらく舗装路を歩いて行きます。

ここら辺からの展望が素晴らしかったです。
ご覧のような伐採地の脇をずっと登ってきたわけですが、もしかしてこれは先ほど見た花粉対策室によるものだったのかな。

林道沿いを歩いて行くと目にしたのがこちら。「青梅高水山トレイルラン」の垂れ幕。
全然知らなったですが、どうやらここはトレランのルートになっているようで、この先で数名のトレイルランナーとすれ違うことになりました。


先ほどの垂れ幕を過ぎて林道わきの登山道を入った先が永栗ノ峰。
標高は633m。展望はなかったですが、この日登った山の中ではここが最高峰でした。
永栗ノ峰からさらに登って行くと高水三山へ縦走できますが、今日はここまでにしておきます。

永栗ノ峰から下山路へ。
ここから先は急登も少なめで非常に快適な道が続きました。
この日初めて他の登山者に出会ったのもこのあたり。トレランの方が多めでした。

しばらく下って登山口に到着。
すぐ向かい側にあるのは青梅丘陵の入り口です。
当初の予定ではここから舗装路を下って吉野梅郷へ向かう予定でしたが、地図を見たら青梅丘陵を歩いても吉野梅郷に行けそうだったので、急遽予定を変更して向かいの登山口に突撃しました。

本日の第2ラウンド、青梅丘陵ハイキングを開始します。
ここは3年前に一度歩いたことがある道で、ルートの詳細は過去の記事を参考にしてください。


青梅丘陵の最初のピークは雷電山。
立派な山頂の標識、これはよく覚えています。


緩やかなハイキングコースを進んで、辛垣山に到着。
この手前がやや急登でしたが、道は整備されていて非常に歩きやすく、すれ違う人もチラホラといました。

次のピークが物見山。すぐ先に20人近くの団体さんが休憩してました。
この先も青梅丘陵ハイキングコースは続いていますが、今日の目的は吉野梅郷なのでここから下山路に入って行きます。


しばらく下って枡形山(枡形山城跡)に到着。
ここは初めて登ったピークで、山頂が綺麗に開けていました。


枡形山からは10分程度で登山口まで下山できます。
下山後は吉野梅郷に向かうべく、吉野街道に出てひたすら直進。徒歩45分ほどでした。
途中に数軒コンビニがあります。

そうしてやってきたのが吉野梅郷・梅の公園。本日のメインがこちらです。
3月7日時点でちょうど見頃という開花状況で、入口からすでに凄い景色!色とりどりの花が咲き乱れる光景が目に飛び込んできました。
左に見えてる公式キャラクターは「ゆめうめちゃん」。梅の妖精らしい。

いざ入場。
出店も立ち並んで梅まつり絶賛開催中。

こちらが吉野梅郷の梅林風景。
赤、白、ピンクとカラフルな梅が広範囲に渡って咲いて、非常に美しい景色です。
園内にはグルっと周回できるように遊歩道が敷かれているので、一通り歩いてみます。

思っていた以上に広い公園。
そこに色とりどりの梅が咲き乱れるんだから圧巻の光景です。
吉野梅郷と言えば、日本で初めて「ウメ輪紋ウイルス(プラムポックスウイルス)」という感染症が確認されて2014年に全部の梅を伐採。2016年から再植栽が許可されて、今年で10年。
私は伐採前の吉野梅郷を知らないので、以前と比べてどの程度復活しているのかわからないですが、初見で見る分には十分綺麗です。ピーク時を知っている人からすれば、まだまだ物足りない景色なのかもしれませんが。



かつては約120種、1700本以上の梅が咲いていた日本有数の梅の名所・吉野梅郷。
元に戻るまでには果たしてどれくらいの年月がかかるのか。
今回が初めての吉野梅郷だったので、この景色をベースに今後どんな風に変わって行くのか楽しみです。

梅の花に混じってツツジも咲き始めていました。
湯河原梅林、越生梅林と続いて梅林三部作のラストがこの吉野梅郷。
今年の梅林登山はおそらくこれで終わりですが、来週あたりからはミツマタの開花が始まって4月が近づくとカタクリや桜、そして5月ごろにはツツジのシーズン。
忙しくなるわ。


公園の一角にはセツブンソウやアズマイチゲも咲いています。
吉野梅郷は立ち入り自由の公園で、梅まつりシーズンも特に入場料などはかかりません。
無料でこれだけの花を見れるって本当すごいなと思います。


山の斜面を取り囲むように咲いている梅の公園。
こういう咲き方は他の梅林ではあまり見ないので、妙に新鮮でした。
そしてどこか既視感もあるなと思ったら、あれだ。去年のゴールデンウィークに訪れたつつじの名所、塩船観音に雰囲気近いなと思いました。

ドーム状に取り囲むように咲いている感じが何となく似ています。
塩船観音も素晴らしい景色が見れるので、良ければ行ってみてください。

公園内にはかつての満開時の写真も貼られていました。
20年以上前の写真もありましたが、これは確かに凄いわ。この規模の梅林はちょっと見たことがない。
昔の写真を見ても思いましたが、吉野梅郷の梅はピンクが特に綺麗な印象を受けます。
どうか再びこの景色が蘇ってほしい。

1時間ほどお花見散策を楽しんで退散。
吉野梅郷、奥多摩登山と絡めて訪れることができるので、ここは来年も時間があれば来たいと思います。
駅から近いので、電車でもアクセスしやすいのが最高です。

吉野梅郷から最寄りの日向和田駅までは徒歩15分ほど。
駅近くのこちらのお土産屋さんで戦利品の地酒(澤乃井)を購入。不思議と梅林登山の時は帰りに日本酒を買っておきたくなります。

こうして日向和田駅まで歩いて本日の登山が終了。
何だかんだ今回も長めの行程となりましたが、面白いコースでした。

登山のメインは最初の夕倉山でしたが、終わってみればやはり初めて訪れた吉野梅郷が印象に残りました。
満開の梅の花がとても綺麗で、これで発展途上なんだから今後どうなっていくのか。
来年もチャンスがあれば近隣の奥多摩登山と合わせて訪れたいと思います。
【日程】
2026年3月7日
【コースタイム】
7:30 軍畑駅
8:40 夕倉山
9:30 大指山
10:20 永栗ノ峰
11:30 雷電山
12:10 桝形山
13:00 吉野梅郷・梅の公園
14:30 日向和田駅

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