神奈川県の矢倉岳へ春の登山に行ってきました。
ルートは足柄駅から山北駅をつなぐ駅から登山。序盤の足柄古道が変化に富んだコースでとても面白く、山頂ではミツマタの群生と富士山の眺めが素晴らしかったです。
下山後に立ち寄った河村城跡では、早咲きの桜がちょうど満開で春のハイキングを満喫できた1日でした。

2026年3月14日【神奈川】矢倉岳 ミツマタと桜満開の春のハイキング
丹沢と箱根の間にある矢倉岳へ13年ぶりに登ってきました。
前回は一般的な登山ルートである矢倉沢バス停から地蔵堂バス停を歩きましたが、今回はバスを使わずに足柄駅から山北駅へと縦走する長めのコースに挑戦。
登りで使った足柄古道が見どころ豊富で面白く、逆に矢倉岳から洒水の滝への下山路は迷いやすいところもあって要注意。
そんなコースでした。

スタートは静岡県の足柄駅。神奈川県の小田急線沿いにも同名の駅があるのでご注意ください。
金太郎生誕の地ということで、駅前には金太郎と熊が仲良く座っていました。
ここから矢倉岳を越えて神奈川県へと抜けるルートで行ってきます。

足柄駅からまず目指すのは足柄峠。
ルートは二つありますが、ここはぜひ足柄古道の方へ行きましょう。途中途中に色々と見どころが用意されています。

最初こそ舗装路歩きですが、駅から10分も歩けばすぐに山の中の林道へと入って行きます。
ここからが足柄古道。

最初にあったのが「嶽之下宮・奥宮」
境内は結構広くて社殿もあったので、ここで本日の登山の安全祈願をしておきます。
奥に縁結びの滝という名所もあるのでついでに見ておきましょう。(滝自体は凄く小さいです)

次に左手に見えてくるのが、頼光対面の滝の入り口。
ここから奥に少し行ったところに滝があります。5分もかからないので、こちらもぜひ立ち寄っておきましょう。

こちらが頼光対面の滝(不動の滝)。
落差10m程度ですが、周りの岩壁と相まって雰囲気ありました。
ここで武将・源頼光が初めて対面した相手というのが金太郎らしいです。

さらに進むと「銚子ヶ淵」という小さな渓流爆がありました。
ここら辺は渓流沿いに道が続いているので、序盤から気持ち良く歩けるコースになっています。

いかにも古道という感じのこの雰囲気、すごくいい。
足柄峠まで緩やかに標高を上げていきます。

その後もひたすら古道を登って行くと、やがて金太郎富士見ラインと合流します。
足柄峠までのラスト10分くらいは舗装路歩きになって、ここら辺は車もそれなりに通るので端っこを歩いて行きましょう。

道路わきに祀られていたのが六地蔵。
歴史ある古道ということで、ここ以外にも道中にはお地蔵さまや石碑が多数祀られています。

足柄駅からの古道ルートは展望が開ける箇所も多くて、序盤から富士山を眺められるポイントが結構あります。
ここら辺は神奈川県側の矢倉沢・地蔵堂ルートにはない魅力の1つ。


こうしてまずは足柄峠に到着。
静岡県と神奈川県の県境で、駐車場が見えている通り車でも来ることができます。
有名な景勝地ということで観光客も多く、登山でもここから金時山へ登るルートもあるので、人が一気に増えるところです。

足柄峠のすぐ近くにあるのが足柄山聖天堂。
日本三大聖天尊の1つに数えられているらしく、入口にはまさかり担いだ金太郎像もありました。

足利峠から神奈川県入りして、しばらくは道路沿いに歩いて行きます。
写真左に見えているのは公衆トイレ。
ここを過ぎるとルート上にトイレはなかったので済ませておきましょう。

ここら辺でようやく目指す矢倉岳が見えてきます。
すでに標高はだいぶ上げてきていますが、あの山頂へは左側から尾根伝いに大きく回り込む感じで向かうので、まだもうしばらく時間がかかります。


こちらの足柄万葉公園の登山口から再びハイキングコースへと入って行きます。
標識に書かれているとおり、ここは富士箱根トレイル。
今年の初登山となった畑尾山~三国山~鉄砲木ノ頭でも歩いた道です。

この時に「なんと気持ちの良い道か」と気に入って、その存在を知った富士箱根トレイル。
今回歩く区間はほんの少しですが、これでまた少し富士箱根トレイルの軌跡が繋がりました。

しばしの富士箱根トレイル。
ここら辺は道も緩やかでとても気持ち良い。
足柄峠までの古道ハイキングコースではあまり人ともすれ違わなかったですが、ここら辺まで来ると行き交う人も結構増えてきます。


富士箱根トレイルを途中で離脱して矢倉岳方面へ。
ここら辺からやや下りメインの樹林帯になります。

山頂手前の山伏平に到着。
神奈川県側のルートとも合流して、さらに人が増えてきました。
ここから山頂まではラスト20分ほどです。

距離は短いですが最後が急登なので頑張りましょう。
歩幅の合わない階段はいつだって疲れるぜ。

こうして久しぶりの矢倉岳に登頂。
山頂は御覧のように広く開けていて、正面には見事な富士山の姿を眺めることができます。
素晴らしき絶景!


この時期、もう一つ目を惹くのが山頂に咲くミツマタの群生。
この日は満開の一歩手前という開花状況でしたが、それでも黄色い花が咲き誇る景色は圧巻!
ミツマタ越しに眺める富士山がまた綺麗です。
この日は晴れた週末ということで矢倉岳に登っている人も多かったですが、その大半はおそらくこの山頂のミツマタ目当て。かく言う私もですが。

山頂からは海の眺めも素晴らしくて、相模湾を一望することができます。
この日は比較的空気も澄んでいたので三浦半島の方まで綺麗に見えました。
矢倉岳は丹沢と箱根のちょうど間にある山なので、山域としてどこに含まれるのか良く分かっていないですが、とりあえず神奈川県の山ということで海の展望は一級品でございます。

視線を少しずらすと箱根の名峰群たちも綺麗に見えています。
左から明神ヶ岳~神山(大涌谷の噴煙)~金時山。
ここでふと思い出したのが13年前に矢倉岳に登った時は、山頂に展望台の櫓(やぐら)があったのですがそれがなくなっていました。
位置的にはこの木材が置かれているところにかつての櫓があったのかな。
昔あったものがなくなっているというのは、少し寂しい気持ちにもなりますね。

昔なかったもので言うと、こちらの山頂の標識もそう。
「今日も登山馬鹿がやってきた♪」
今ではすっかり矢倉岳のランドマーク的存在になっているやつ。みんな面白がって写真を撮るので、自分も何度か他の方の記録で見ていました。
こうして撮ると、枠に入った見知らぬ登山者が登山馬鹿と捉えかねないですが、そんなつもりはありません。

ちなみに裏側は
「NO YAGURA NO LIFE」
色々とバズらせ要素を仕掛けてるなぁ、矢倉岳。
こういうのは嫌いじゃない。

雲一つない青空の下でしばし休憩。
到着時はまだ朝の10時過ぎという時間帯だったのでそれなりに空いていたんだと思います。
休んでいるとどんどん人が登ってきて、さすが人気の山だなぁと。
山頂の一画に咲くミツマタ撮影大会も絶賛開催中でした。


矢倉岳のミツマタ。
毎年3月中旬から下旬にかけて満開を迎えるので、この時期は特に矢倉岳が賑わうシーズンになっています。
私も多分に漏れずそのビッグウェーブに乗ってきたわけですが、思えばこのミツマタの木も13年前はなかった気がします。
どこかのタイミングで植えたのだろうか……?

しばらく休んでいると続々と登山者が登って混んできたので、ミツマタと富士山を目に焼き付けて退散します。
この時期は一面の土ですが、もう少し暖かくなれば芝生も育って緑豊かな山頂になるはず。
前回は5月だったので、矢倉岳の山頂=芝生というのが自分の中のイメージでした。

富士山を眺めながら来た道を戻ります。
この先、下山路では富士山が綺麗に見えるポイントがなかったので、結局これが見納めとなりました。

山伏平まで下った後は、鷹落場~押立山~鳥手山~立山~近野山を経由して洒水の滝へ下りるルートで行ってみました。
この先はややバリエーションルートに近い感じで、途中で急登だったり迷いやすいポイントもあったりするので要注意です。普通にハイキングを楽しむなら矢倉沢か地蔵堂バス停に下りるルートで良いと思います。

山伏平からしばらく尾根伝いに歩いて行くと、鷹落場というピークに到着。
展望はあまりないですが、標識と三角点が置かれていました。

その後も尾根道を下ったり登ったり。
部分的に広い箇所は踏み跡も薄くてわかりづらいですが、ここら辺はまだマシな方で、基本的には尾根に沿って進めば大丈夫です。

続くピークが押立山。森の中に標識だけが掛けられていました。
ここから先がまず注意点で、尾根伝いに行くと直進なのですが、ここは左の方へ進むのが正解。
自分は直進してしまい、10分くらい行った先で間違いに気づいて再びここに舞い戻るというポンコツっぷりを披露させていただきました。

一見するとかなりの急斜面で本当に正しい道なのか不安になりますが、良く足元を見ると確かに踏み跡がありました。
ここら辺はなかなかの道でしたよ。

このルートの数少ない道しるべの赤矢印。これが見えたら道は合ってます。
一応、マーカーも適度に設置されているのですが、ここら辺はGPSがないと迷いやすいところだと思うのでご注意を。
読図練習とかにちょうどいいのかもしれないですね。

その次にあったピークが鳥手山。
山頂は広い樹林帯という感じで、ピークを示す黄色い標識が少し見つけづらいかもしれません。
また、この鳥手山手前がこのルートで一番の急登箇所でした。距離はそれほど長くはなかったですが結構疲れたぜ……。

次なるピークは立山。
鳥手山から立山まではすぐで、尾根道を普通に歩いていれば着きます。
こちらも標識は小さかったですが、視界は少し開けて明るい山頂だったのでここで小休憩。

立山から先も道がわかりづらく、急斜面を下ったりトラバース路を進んだり。
途中に目印らしい目印もほとんどなかったですが、途中にこんな緑のネットが出てきたら道は合ってます。
ここを登って行くと、このルートの最後のピークがあります。

それがこちらの近野山。
例によってピーク感の薄い樹林帯で、その一角に標識と祠がありました。
鷹落場からここまで、思っていたよりも神経使う道でしたが、ここまで来ればもうあとはわかりやすいです。

道なりに下って行くと、伐採された木材が整然と並べられた作業場に到着。
人の気配はありませんでした。

そこから先はこんな感じの広い道をひたすら下山。
先ほどの作業場までトラクターも入っているようでひたすらタイヤ跡がありました。
道は明瞭ですが、この林道が意外と長かったので頑張りましょう。

こうして登山口まで出て無事に下山完了。
ここから最寄りの山北駅までは30分ほどですが、この道をまっすぐ進んで行くと「洒水の滝」という観光名所があるので、時間があれば立ち寄ってみるのも良いと思います。10分もかかりません。

こちらが洒水の滝の入り口。
過去2回来たことがあって、これが3度目。過去2回はいずれも丹沢の大野山からの下山時に立ち寄りました。

こちらが日本の滝百選にも選定されている「洒水の滝」(しゃすいのたき)。
落差100mを越える長い滝で、この距離からでもかなり見ごたえあります。
昔はこの赤橋の向こうまで行けたようですが、崩落の危険があるということで今はこの赤橋の手前までしか入れません。

ただ、数年前にこちらの観瀑台が新たに設置されたので、この上から滝を一望することができます。
足元に書かれていますが226段の階段が続く道。行くか微妙に迷う段数ですが、下から見る滝とはまた違った姿が見れるので、頑張って行ってみましょう。

こちらが洒水の滝の観瀑台。
前回の大野山登山の時にちょうどオープンを迎えた展望デッキで、懐かしさがありました。

こちらが観瀑台から眺める洒水の滝。
下からではわかりづらかったですが実は3段の滝になっています。こうして上から見るとその全貌がよくわかる。
ここ最近、ダムの水量が減って渇水が心配になっている状況でもこれだけの滝が見れるんだから、もっと水量がある時期に来れば迫力も一層増すと思います。
洒水の滝、興味があれば行ってみてください。

観光名所の洒水の滝ですが売店の類は特になくて、唯一入口にあるのが「洒水ラーメンみっちゃん食堂」。
食べたことはないですが、この日も絶賛営業中でした。

最後にもう1つだけ寄り道。
前回の大野山登山で立ち寄った河村城跡という場所がとても気に入ったので、今回も行ってみることにしました。
特にこの時期は早咲きの桜が咲いているので、時間があればぜひ行ってみてほしいところです。

洒水の滝から河村城跡までは徒歩40分ほど。
距離はそれほどないのですが、高台にあるので登りが続きます。
下山モードからの登りは身体に応えるぜ……

頑張って上まで登ると、いきなり開けた場所に出ます。
ここが河村城址歴史公園。

史跡が点在する公園ですが、一番の魅力は何といってもこの眺め!
高台に位置しているので、園内からは相模湾や富士山を眺められる絶好の展望台になっています。
広い芝生エリアも開放感抜群で、やっぱりここは居心地良くて好きです。

公園内は広くて奥まで道が続いています。
右奥にチラッと鉄塔が見えているところは浅間山。一応ピークなのであちらまで行ってみますが、見どころはその途中にあるピンクのエリア。


公園内の一画に桜が満開となって咲いていました。
品種はよく分からなかったですが、3月中旬にして満開なので早咲きの桜のようです。
ソメイヨシノの開花を待たずに一足早いお花見を満喫。

こちらが浅間山山頂。
山頂には鳥居と小さな祠がありました。


少し下ったところにもまた別の桜が満開となって咲いていました。
こっちの方が密度濃くモコモコと咲いていて綺麗です。
この桜の存在は事前には知らなかったので見れてラッキーでした。今後も、春の登山はこの河村城跡で締めたくなっちゃうじゃないか。

河村城跡から山北駅までは徒歩10分程度。
駅前にはこちらの「さくらの湯」があるので、入浴して帰ることもできます。
ただ、ちょうど団体さんが入って行くところだったので、今回はパスしました。

こうして山北駅まで歩いて本日の登山が終了。
13年前の矢倉岳登山とは全く別のコースで足柄駅から山北駅まで繋いでみましたが、非常に歩き応えありました。

下山路の矢倉岳から近野山は迷いやすいところもあるのであまりお勧めできないですが、歴史を感じる足柄古道は見どころも多くて非常に面白かったです。
矢倉岳のミツマタ群生、富士山と海の展望、洒水の滝、河村城跡の満開の桜。
充実した春の縦走ハイキングでした。
【日程】
2026年3月14日
【コースタイム】
8:00 足柄駅
9:15 足柄峠
10:15 矢倉岳
11:20 鷹落場
11:40 押立山
12:00 鳥手山
12:10 立山
12:40 近野山
13:30 洒水の滝
14:15 河村城址
15:00 山北駅

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