丹沢の大山三峰山~不動尻へ春のハイキングに行ってきました。
痩せ尾根に設置された鎖場やハシゴが続く三峰山の縦走路。適度なスリル感があって面白く、不動尻のミツマタもちょうど満開で群生となって咲く景色が素晴らしかったです。
土山峠から広沢寺温泉へ本厚木駅からのバスを使って縦走登山できます。

2026年3月21日【丹沢】大山三峰山と不動尻のミツマタ 春のハイキング
前週の矢倉岳に続いて今週もミツマタ登山。
選んだのは丹沢の不動尻。ミツマタ群生の名所の1つで、6年前に一度見に行ったことがありますが、規模が凄まじかったのを覚えています。
今回は初登頂となる大山三峰山とセットで歩いてきました。

不動尻は下山後にまわして、まずは三峰山登山。
登山口へ向かうには本厚木駅からの宮ヶ瀬行きバス(5番乗り場)を利用します。
自分と同じく大山三峰山~不動尻のセットプランを考えている人は多いようで、始発便のバスは長蛇の列ができていました。

乗車時間50分ほどで土山峠バス停で下車。
大山三峰山の最寄りは手前の煤ヶ谷バス停だと思いますが、少しだけ歩く距離を延ばしたかったのでこの土山峠をスタート地点にしました。
ここで降りたのは7名ほど。トイレはなかったので本厚木駅で済ませておきましょう。

こちらが登山口。まずは標識に書かれている辺室山を目指します。
「へ、へんしつやま……?」と例によって読み方がわからなかったですが、帰って調べてみたら「へんむろやま」だそうです。
事前のルート確認では字面でしか覚えないので、現地に行っても読み方がわからない。
それが俺のやり方だ。

大山三峰山の足慣らしとして辺室山はチョチョイと登ってやろうと目論んでましたが、ちょっと舐めてました。
まず出だしからなかなかの急登です。

1つ1つの急登はそこまで長くなく、平坦な箇所も多いのに妙に疲れる不思議な道。この階段状の登りが歩幅に合っていなかったからだろうか。
先行する人も数名いて、「うわぁ、あそこまで登るのか」と嘆きながら登っておりました。

間はすっ飛ばして、こんな広い平坦な所まで来れば山頂も近いです。
この先、大山三峰山あたりの混雑っぷりを思えば、ここら辺はとても静かで雰囲気は良かったなと思います。
山頂付近は広葉樹が多かったので、晩秋の時期の登れば紅葉が綺麗なのかもしれません。

途中にあったこちらの大木。
ウツボに見えて仕方なかった。


こうしてまずは辺室山に到着。標高は644m。
周りを樹々で囲まれていますが、日差しが明るく大きめのベンチも用意されていました。

辺室山からはいったん下り。
ここから先、煤ヶ谷バス停からのルートと合流するまでは誰にも会わない静かな道が続きました。

下ったあとは登り返し。
こんな感じで木道の階段が随所に整備されて道は明瞭。ただ、歩幅が固定されるからか、どうにもこの階段が疲れます。

途中、正規ルートを少し外れたところにピークが1つあったので寄り道。
ロープが設置された痩せ尾根を10分ほど登って行きます。

能ノ爪に到着。山頂は狭くて展望はないですが、標識はしっかりと用意されていました。
現地では熊の爪と呼んじゃってましたが、良く見たら能じゃないか。
この記事を書いているときに気づくというポンコツっぷり。お恥ずかしい。

能ノ爪の寄り道を済ませて正規ルートまで戻る。
そこからしばらくは緩やかな下り坂が続きました。

途中、開けたところから行く先の景色が見えましたが、右の山が大山三峰山なのかな。
確かに三つのピークが連なるように見えてますが、あれがそうだったのかはわからない。


しばらく下って物見峠に到着。
ここで煤ヶ谷バス停からのルートと合流します。しばらく進むと、登山者の数も徐々に増えてきました。

下ってきたということは、ここから再び登りがメイン。
例によって階段状の急登がなかなか応えます。

そうして進んで行くと、こんな「崩落注意」の看板が見えてきます。
大山三峰山のデンジャラスゾーンの入り口と捉えて気を引き締めて進みましょう。

とはいえ、最初のうちはごく普通の登山道。
山肌が削られた場面にも出くわしたりしますが、尾根伝いに歩けば道幅もしっかりあるので特に危険ということはありません。
むしろ平坦で歩きやすく、崩落しているということはそれだけ視界も開けているということで……

ここら辺が本ルートでは一番展望の良いポイントでした。
見えているのは蛭ヶ岳とか丹沢山とか丹沢主脈の山々、のはず。
東丹沢の山はあまり頻繁には来ないので、見えている山が何なのかいまいち自信が持てない。

さらに進んで行くとヤセ尾根の崩落エリアに入って行き、ロープが設置されている箇所も出てきます。
部分的にすれ違い困難なところもあるので、対向者がいる場合は通過にご注意ください。
途中、端折っていますが急登箇所があったりと、割とアップダウンもあります。


さらに進んで行くと鎖の手すりが設置された激痩せ尾根ゾーンに突入。
大山三峰山を調べていると鎖場注意のような説明をよく見かけますが、それがこの辺り。
登りだったので大したことはなかったですが、下りだと結構神経使いそうです。

ここら辺も傍から見るとなかなかのハシゴを渡っているように見えますが、手すりもしっかり取り付けられているのでそこまで難しくはないです。
ただ、両側が切れ落ちている上に実際に崩落事故も起きているようなので油断は禁物。
こういうデンジャラスな鎖場やハシゴが見えてきたら山頂も近いので頑張りましょう。

こうして瘦せ尾根ルートを越えた先が三峰山の山頂。
初登頂だったので痩せ尾根の鎖場やハシゴも初見でしたが、ほどほどに楽しめて面白かったです。
危険とまでは行かない適度なスリル感が人気の理由なのかもしれないですね。
他の丹沢の山のように富士山や海の展望は期待できないですが、この山ならではの魅力があるなと思いました。

大山三峰山の山頂自体はそこまで広くはなく、後続者も続々と登ってくるので、通過する感じで山頂とはお別れになりました。
ハイシーズンの週末は混雑必須なので、ゆっくり昼休憩したければ山頂はあきらめた方がいいかもしれません。

山頂からは反対側へと下って行くのですが、こちらもしばらくはハシゴや鎖場が続くデンジャラスな道。
気を引き締めて行きましょう。

さすがに人気の丹沢なだけあって、細かいところまでよく整備してくれています。
木道1つあるだけで安心感が全然違う。
尾根がむき出しの状態だったら、間違いなく一般ルート扱いにはなっていないでしょうね。大山三峰山はそんな山です。

そして、少し先へ進んだこちらの場所。到着時は気づかずに通過してしまったのですが、実はここが七沢山の山頂でした。
数百メートル進んだ先で気づいて戻ってきたのですが、はて山頂の標識はどこだと思ったら左の木のピンクテープの上にありました。

こんな頭上にあったとは、そりゃ見逃すわ。
標高910m、七沢山。「丹沢低山こそ面白い!」と。
それはその通りだと思いますが、そんな高いところから主張されても登山者に気づいてもらえないと思うんだが……。もったいない。
このまま木が成長していったら、いつか見えなくなっちまうぞ。

七沢山を無事に通過したら、あとは不動尻までひたすら下山。
ここら辺から鎖場やハシゴもほとんどなくなって、登山道も普通の尾根道に戻って行きます。

大山三峰山自体は花も展望もほとんどないと聞いてましたが、途中にはアセビの花が少しだけ咲いていました。
春ですな。


その後、しばらく下って行くと沢沿いの渓谷ルートへ。
ここら辺は雰囲気が最高に良くて、今日の縦走コースの中では一番気持ち良く歩けたところでした。
丹沢でジメっとした雰囲気はヒルの怖さもありますが、3月はまだヤマビルもいない……はず。
長らく丹沢には登っていますが、幸いまだ一度もヒルを見たことはないです。

そうして森の中へ進んで行くと、突然ミツマタが咲き乱れる場所に出ます。
こちらが本日のメイン会場。

人がたくさんいるこの場所、ここが不動尻。
丹沢屈指のミツマタ群生地として知られる名所で、右奥に見えてる黄金色に輝く一帯がまさにそれです。


こちらが不動尻のミツマタ。
黄色い丸みを帯びた花が咲き乱れて、まさに満開という開花状況。


凄まじい群生の規模。
黄色く丸っこいホワホワがたまらなく可愛げです。

ミツマタが咲く3月中旬から下旬にかけてが不動尻のハイシーズン。
この時期は観光客も多く訪れて大賑わいになります。
ちょうどお昼時ということで、数あるベンチも超満員。


遥か奥の方まで続いているミツマタの大群生をみんなで撮影大会。
黄色いボール状の花が所狭しと咲き乱れております。

広場だけではなく森の中にもミツマタの群生は広がっているのですが、以前来た時に比べると森の中の群生の規模は少し縮小していた感じを受けました。
まだ満開前だったのかもしれませんが、所々に植栽中の札があったので数が減ってしまっているのかもしれません。

森の奥にあるのが不動の滝。
ミツマタ群生の広場から5分とかからず来れるので、ぜひここも立ち寄っておきましょう。
滝自体は決して大きくはないですが、清涼感ある渓流の雰囲気が気持ち良かったです。

ミツマタ群生の広場にはこんなハートマークの撮影スポットもあったり。
ご丁寧に撮影用のスマホスタンドも用意されております。
前週の矢倉岳の「今日も登山馬鹿がやってきた♪」の標識しかり、色々とバズらせ要素を仕掛けてきますね。

小一時間の不動尻のミツマタ鑑賞でした。
例年だと3月下旬ごろに満開を迎えるので、良ければこの時期に三峰山、もしくは大山と合わせて訪れてみてください。

不動尻からは林道をひたすら下山。
奥に見えているのは簡易トイレですが、数が2つしかなかったので少し列ができていました。
ご承知おきください。

この最後の林道歩きの長さが不動尻の難点ですが、途中にもミツマタの群生があったりするので、片道であればそれほど飽きずに歩いて行けます。
登山者は全然平気でしょうが、観光客はこの1時間あまりの林道を往復しなきゃいけないので結構つらいような気がします。

そんな林道歩きを少しでも短縮したいぜ、という方はここから鐘ヶ嶽へ登るのも手です。
写真のガードレール脇にあるピンクテープがその入口。
今回は時間もあったので、自分も鐘ヶ嶽経由で帰ることにしました。

そんなわけで、おかわりの鐘ヶ嶽登山開始。
再び登山道へと入って早々に登り坂が続きますが、急登と呼べる箇所はそう多くはありません。
山頂までも1時間かからないので頑張りましょう。


間は端折って、12時半に鐘ヶ嶽に到着。
山頂は展望はないですが広くてベンチも置いてありました。

少し下ったところにあるのが浅間神社。
立派な社殿が立てられていて脇には休憩ベンチも置かれています。
休憩するならこちらの方がいいかもしれません。

浅間神社の脇に咲いていた1本の桜がちょうど満開。
少し遠かったので品種はよく分からなかったですが(近くてもたぶんわからないですが)、陽の当たり加減がセクシーでした。
来週以降は桜がメインのお花見ハイキングをしたいところです。

鐘ヶ嶽からは鐘ヶ嶽バス停方面へと下っていきます。
しばらくは神社の参道を下ることになるのですが、この石段が結構険しくて、部分的に歩幅も狭いので注意しておりましょう。
石段はだいぶ下まで続いていて、342段もあるらしいです。

しばらく下ると、覗きの松(二代目)という若い松の木がありました。
ここら辺が岩場になっていて、鐘ヶ嶽のハイキングコース上では一番展望が良かったと思います。
断崖絶壁なので落ちないようにご注意を。

その後は単調な道をひたすら下って行きます。
鐘ヶ嶽は山頂に神社もあるので全体的に道が良く整備されていた印象。
実際、不動尻のミツマタのついでに登ろうという人も多いのか、観光客っぽい軽装の人も結構歩いていました。

ハイキングコースの終わりを告げるのが、この鳥獣避けの電気柵。
開閉してしばらく進めば登山口です。

舗装路に出たら広沢寺温泉入口バス停までは徒歩15分ほど。
途中に鐘ヶ嶽バス停もあるのですが、こちらは本数が少ないので広沢寺温泉入口まで歩いてしまった方がいいです。

こうして広沢寺温泉入口バス停まで歩いて本日の登山が終了。
バス停の少し先にセブンイレブンがある他、徒歩5分くらいのところに日帰り温泉が可能な「広沢寺温泉・七沢荘」があるので入浴して帰ることもできます。
ミツマタシーズンだからか、帰りのバスは長蛇の列ができて満員御礼でしたとさ。

大山三峰山登山と不動尻のミツマタ。
事前の噂通り鎖場やハシゴが連続する縦走路は適度なスリルがあって結構面白かったです。岩場オンチな自分でもアトラクション感覚で楽しめました。
不動尻のミツマタも凄まじい群生で、春のハイキングを大いに楽しめた1日でした。
電車とバスでアクセス可能なので、良ければ行ってみてください。
【日程】
2026年3月21日
【コースタイム】
7:45 土山峠バス停
8:30 辺室山
9:15 物見峠
10:20 大山三峰山
10:35 七沢山
11:30 不動尻
12:30 鐘ヶ嶽
13:30 広沢寺温泉入口バス停

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